2026年6月23日夜、東京都千代田区で開かれた日本製鉄の第102回定時株主総会に合わせ、SteelWatch StichtingやFoE Japanなど国内外の環境団体・地域住民が共同アクションを行い、石炭高炉の継続とCCS(CO2回収・貯留)を前提にした脱炭素戦略の見直しを求めました。株主総会の場でも、CCSの環境影響評価や地域社会への影響を問う質問が出ました。
団体側は、CCSが商業規模で十分に有効性を実証していないことに加え、高コストや制度面の課題が残ると指摘しました。計画が想定どおりに進まなければ排出削減の未達につながり、設備が座礁資産化するなど将来の経済リスクが高まる可能性があるとしています。
具体例として、日本製鉄が米国ゲーリー製鉄所(インディアナ州ゲーリー)で石炭高炉の延命を選択した点や、千葉の九十九里浜で地域合意や評価が不十分なままCCS事業を進めているとされる点が挙げられました。1年前のUSスチール買収以降、企業としての脱炭素責任が拡大しているとの主張も出ています。
今後は、CCS依存のまま期待した排出削減が得られない場合に備え、低排出・ゼロエミッション技術への投資を増やすことや、政策面の環境整備へ軸足を移すことが提言されています。日本製鉄が地域の健康・環境影響への対応と、投資家が重視する移行リスク管理をどう具体化するかが焦点になります。
【関連リンク】
活動写真(本日の株主総会・東京都千代田区): https://shorturl.at/OYpZO
レポート「大いなる事業拡大には大いなる責任が伴う:日本製鉄 気候変動対策の検証2026」: https://steelwatch.org/reports/nippon-steel-corporate-climate-assessment-2026/?lang=ja
FoE Japan「CCS事業法案の概要と問題点」: https://foejapan.org/issue/20240329/16783
SteelWatch「日本製鉄、USスチール社の高炉改修は健康・気候への影響を長期化」: https://steelwatch.org/press-releases/ns-garyworks-relining/?lang=ja
特設ページ「石炭優先の犠牲を払う人々」: https://steelwatch.org/stories/nippon-steel-puts-coal-first/?lang=ja
