静岡大学と岡山大学の研究チームは、光化学系II(PSII)から表在性タンパク質3種類(PsbO、PsbV、PsbU)を一度取り外して再結合させた試料の立体構造を、2.0Å分解能で決定しました。再結合後も酸素発生活性が低下する要因として、外側のタンパク質が正しい位置に戻っていても内部の水分子や重炭酸イオンの配置の乱れが残る可能性を示しました。

PSIIは水を分解して酸素を発生させる巨大なタンパク質複合体で、反応部位周辺の水分子の並びや小分子(重炭酸イオンなど)の配置が機能に関わります。研究では、好熱性シアノバクテリアThermosynechococcus vulcanus由来PSIIを用い、PsbO、PsbV、PsbUを再結合させた状態をX線結晶構造解析で調べました。

比較の結果、重炭酸イオンの向きや、水の出入りに関わるとされるO1チャネルの水素結合ネットワークで、水分子配置の乱れが確認されました。これらの乱れが残ることで、酸素発生反応に必要な内部環境が十分に整わず、活性低下につながる可能性があるとしています。成果は国際誌「ACS Catalysis」に2026年6月25日付で掲載されました。

今後は、再結合後に内部の水分子・小分子配置がどの過程で回復するのか、また回復を促す条件があるのかを検証することで、PSIIの機能理解や再構成系の設計指針につながることが期待されます。

【関連リンク】
論文DOI: https://doi.org/10.1021/acscatal.6c03852
詳しい研究内容(PDF): https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r8/press20260701-1.pdf
岡山大学ウェブサイト: https://www.okayama-u.ac.jp

AI生成記事のため誤りを含む場合があります

PRTIMES

Share.