富士通は2025年12月2日、偽・誤情報対策やAIの信頼性・安全性向上を目的とする国際コンソーシアム「Frontria」を創立しました。3つのコミュニティ(偽・誤情報対策、AIトラスト、AIセキュリティ)を設け、2025年度に日本・欧州・北米・インド・オーストラリアで活動を開始し、2026年度に参画組織100以上の体制を目指します。

Frontriaは、イノベーションパートナー、技術IPプロバイダ、データプロバイダ、エンジニアリングパートナー、インキュベータの5類型が連携します。各業界のワーキンググループ(WG)でユースケースを検討し、技術コンペや知見共有で実装を加速します。役割分担は、課題提供(イノベーション)、コア技術の磨き込み(技術IP)、学習データ提供(データ)、開発・導入支援(エンジニアリング)、資金・運営環境の提供(インキュベータ)です。

参画は国内外に広がり、LINEヤフーや東京海上、第一生命、明治安田、みずほFGなどの企業に加え、IIT DelhiやThe University of Manchester、Bocconi University、Intesa Sanpaoloなど学術・金融も名を連ねます。提供技術例として、金銭要求や本人詐称のフェイク検知、公平性確保(差別的判断の抑止)などが挙げられます。

背景には、生成AIの普及で偽・誤情報拡散やAIシステムの脆弱性が顕在化しつつあること、EU AI Actなど規制対応の重要性が増すことがあります。Frontriaは早期に具体的なアプリケーションやサービスの創出を目指し、国内外の活用事例を展開、コンソーシアム発のIPビジネスの複数創出を掲げます。成果の広がりは、参画の拡充や各WGの検証スピードに左右される見通しです。

【参画組織(一部)】

LINEヤフー株式会社

東京海上ホールディングス株式会社

第一生命ホールディングス株式会社

明治安田生命保険相互会社

株式会社みずほフィナンシャルグループ

Indian Institute of Technology Delhi

The University of Manchester

source: PR TIMES

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