歴史的建造物への小口投資を手がけるPlanet Labsは3日、岡山県倉敷市下津井の築120年「中西家住宅」再生に向けた資金募集の支援を開始しました。新プログラム「Supported by PlanetDAO」の第1弾で、Phase Iの目標は2,000万円。申込は2025年12月3日〜2026年2月11日、支払は同2月18日までです。全体改修は約3億円規模、今回対象のPhase I総事業費は約5,500万円で、最短2027年1月の開業を見込みます。
運営主体は、地域企業の共同出資で設立予定の「下津井未来共創」。旧廻船問屋の二階建て家屋は「倉敷の日本遺産を体感する宿」に、ニシン蔵は音楽・食・コミュニティの多目的スペースとして整備します。中西家住宅は北前船交易で栄えた下津井の象徴で、2017年には取り壊し案も浮上するなど維持が課題でした。
Planet Labsは、株式会社という枠組みを使って小口出資者が収益分配や意思決定に関与できる投資型DAOの手法を展開してきました。過去には和歌山の寺院や神奈川の古民家で、各プロジェクト100名超から約4,000万円を調達し、出資者は23カ国約200人に広がっています。今回の枠組みは、他チャネルでの資金見込みがある案件を対象に、募集設計や実務を支援する形です。Planet Labsはガイアックスのカーブアウト兼出資先でもあります。
本件は、観光・文化資源を宿泊と交流拠点に転用し、地域内で価値循環を図る試みです。資材高騰や法令対応などの不確実性は残りますが、段階的に改修範囲を区切る計画により、資金調達と事業化の実現性を高める狙いがあります。募集の進捗と設計詳細が固まる来期以降、他地域への横展開の可能性にも注目が集まりそうです。
【資金募集情報】
募集ページ https://planetdao.world/ja/properties/the-nakanishi-residence-jp/
目標金額 20,000,000円
申込期間 2025年12月3日〜2026年2月11日
支払期間 2025年12月3日〜2026年2月18日
開業見込み 最短2027年1月
宿泊施設 下津井宿 風待汐待 公式サイト https://kazeshio.com/ja/
共同オーナー向けワークショップ 2025年12月6日19:00-20:00(那智勝浦・現地/オンライン)、12月10日12:00-13:00・17:00-18:00(英語・オンライン)
source: PR TIMES
