米ニューヨークで開かれた第35回ゴッサム・アワードのレッドカーペットに、俳優ローズ・バーンがルイ・ヴィトンのカスタムドレスで登場しました。ボディスには直径5mmのブラック・キュベットスパンコール約5万個を使用し、職人5人がかぎ針で刺繍。刺繍作業だけで約180時間、ドレス全体では約300時間を要し、素材はシルクチュールが約25メートル使われています。
上半身はスパンコールのタンクトップ型ボディスが体に沿ってヒップまで続き、縦方向に整然と並ぶ光沢が動きに合わせて反射します。スカートはAラインで、ブラックのシルクチュールにギャザーフリルを幾層にも重ねてボリュームを形成。最内層に淡い色を忍ばせることで奥行きとコントラストを生み、裁ち切りのフリルが軽やかな空気感を添えました。
スパンコールの配置は“リヴィエール”スタイルで、粒が上下に滑らかに流れるように連なり、視線を縦に導くのが特徴です。足元はブラックサテンのプラットフォームサンダルを合わせ、全体のトーンを統一しています。サヴォアフェール(熟練の技)を可視化するため、工程や素材の量を数値で示した点も注目されます。
ゴッサム・アワードはインディペンデント映画を称える場として知られ、年末の授賞式シーズン序盤を飾るイベントです。著名俳優の装いはブランドのクラフツマンシップを示す機会となっており、今回も細部の手仕事が強調されました。今後は主要授賞式が続く見通しで、レッドカーペットにおける一点物の表現競争は一段と活発化しそうです。一方、同様のデザインの市販や受注の有無は示されておらず、影響の度合いは現時点で不明です。
【ブランド情報】
ルイ・ヴィトン 公式サイト https://www.louisvuitton.com
source: PR TIMES
