一般社団法人データサイエンティスト協会のスキル定義委員会は2024年12月4日、データサイエンティスト向け「スキルチェックリスト」を第6版に全面改訂し、公開しました。スキル項目は従来の650項目から845項目へ約30%増加し、ビジネス環境の変化やAI実装の高度化に対応した内容となっています。

今回の改訂では、これまで「ビジネス力」として整理されていた能力を、価値創造(Value Creation)スキルとして再定義しました。データ活用でどのような価値を生み出すかを起点に、課題設定から施策立案までを一体で捉える構成に変えています。また、データサイエンティスト(DS)とデータエンジニア(DE)の境界をまたぐAI実装スキルを独立レイヤーとして再編し、生成AIや大規模モデルの活用・運用など、実務に近い形で整理した点も特徴です。

さらに、論理思考や行動特性、システム・データ構造の理解といった基礎スキルを統合・整理し、キャリアの初期段階でも使いやすい構造にしました。AI利活用の具体的なタスクを一覧にした「AI利活用タスクリスト」は全面的に刷新され、後日あらためて正式発表される予定です。同協会には2025年12月現在で110社23団体の法人会員と約2万1000人の個人会員が参画しており、企業の人材育成や採用現場での活用も見込まれます。

今後は、企業や教育機関での利用状況を踏まえた改善や、AI技術の進展に応じた定期的なアップデートが求められ、スキル標準がどこまで実務と同期し続けられるかが焦点となります。

【スキルチェックリスト関連情報】

スキルチェックリスト ver.6 https://www.datascientist.or.jp/common/docs/skillcheck_ver6.00.xlsx

スキル定義委員会発表資料 https://speakerdeck.com/datascientistsociety/12thsymp_skill

データサイエンティスト協会公式サイト https://www.datascientist.or.jp/

source: PR TIMES

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