ビルボードジャパンは、2024年11月25日～2025年11月23日を集計期間とする2025年年間チャートを公表し、総合ソング「Billboard JAPAN Hot 100」とストリーミング、アニメソング部門でMrs. GREEN APPLE「ライラック」がいずれも年間1位を獲得しました。総合アルバム「Hot Albums」とアルバムセールスではSnow Man「THE BEST 2020 – 2025」が首位に立ち、アーティスト横断指標の「Artist 100」はMrs. GREEN APPLEが1位となりました。
Mrs. GREEN APPLEはHot 100で「ライラック」が1位、「ダーリン」「クスシキ」もトップ5入りし、アルバムでも「ANTENNA」「Attitude」「10」が2～4位に並ぶなど、楽曲と作品の両面で高い支持を数値で示しました。作詞家・作曲家チャートではボーカルの大森元貴さんが3年連続で両部門1位となり、ソングライティング面での存在感も際立ちました。
一方、Snow Manはデビュー5周年を総括するベスト盤でアルバム部門2冠を達成。シングルセールスではINI「THE WINTER MAGIC」が年間1位となり、「ミリオン達成」とともにフィジカル市場での根強い人気を示しました。米津玄師さんは「IRIS OUT」がHot 100上位とホット・ショット・ソングス1位、「Plazma」がダウンロードソング1位を獲得し、配信分野で存在感を発揮しています。
グローバル指標の「Global Japan Songs Excl. Japan」ではCreepy Nuts「オトノケ」が世界200以上の国・地域でのストリーミングやダウンロードを基に年間1位に。日本語ラップを軸にしつつ、音作りを磨き続けることで海外での浸透を広げているといえます。ボーカロイド楽曲の人気を測る「ニコニコVOCALOID SONGS」とユーザー生成曲の「Top User Generated Songs」はともにDECO*27「モニタリング」が1位となり、ネット発コンテンツの影響力も数字で可視化されました。
新人・次世代枠にあたる「Heatseekers Songs」ではCANDY TUNE「倍倍FIGHT!」が首位を獲得。アイドルシーンの新顔がストリーミングを中心に支持を広げていることがうかがえます。2025年の年間チャートは、Mrs. GREEN APPLEを中心としたバンド勢、Snow ManやINIなど男性アイドル、Creepy NutsやDECO*27といったネット・クラブカルチャー発のアーティストが、各指標で競い合う「多極化」と「ロングヒット」の傾向を示しました。
今後は、国内と海外、フィジカルとデジタル、メジャーとネット発という複数の軸でヒットが併存し、アーティスト側もツアーや配信企画などを通じてそれぞれの強みをどう伸ばすかが焦点となりそうです。来年のランキングでは、今年台頭した新顔がどこまでポイントを積み上げ、既存トップアーティストに肉薄できるかが注目されます。
source: PR TIMES