XR/AI開発のビーライズ(広島市)は5日、京都橘学園(京都市)、Captain Ambulance(神戸市)と共同で、救急医療教育向けXR(VRやMRなどの拡張現実)サービスの構築と学術的な効果検証を開始しました。救急出動件数が2023年に約764万件と過去最多となり、10年で約100万件以上増加している中、救急救命士の実践的教育ニーズの高まりに対応します。

開発するソリューションでは、仮想空間に災害現場や救急現場を再現し、学習者がヘッドセットなどを通じて臨場感のある訓練を行います。従来の机上演習や人形を用いた訓練では再現しづらい、多数傷病者発生時や稀な重症ケースも、繰り返し体験できる点が特徴です。XRは「現実にデジタル情報を重ねる・仮想空間に入り込む技術」の総称で、医療や製造業で訓練コスト削減や技能継承への活用が広がっています。

京都橘大学健康科学部救急救命学科の教育ノウハウと、現場経験が豊富な救急救命士有資格者を擁するCaptain Ambulanceの知見を組み合わせ、救急救命士の養成課程から現職者の再教育までカバーするカリキュラムを設計します。学習前後のテストやシミュレーション評価を通じて、判断速度や処置の正確性などへの影響を数値で分析し、教育手法としての有効性を科学的に検証します。

ビーライズは、広島県の「ひろしまサンドボックス サキガケプロジェクト」にも採択されており、本研究の成果はデジタル技術を活用した新ビジネスの実装にも反映される予定です。今後は、大学や医療機関への展開に加え、自治体や企業向けの防災・救命研修への応用も視野に、救急需要の増加に対応できる人材育成モデルの確立がどこまで進むかが焦点となります。

【サービス関連情報】

株式会社ビーライズ 公式サイト https://berise.co.jp/

京都橘学園 公式サイト https://www.tachibana-u.ac.jp/

株式会社Captain Ambulance 公式サイト https://captain-ambulance.com/

source: PR TIMES

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