電子計測器メーカーのアンリツ株式会社は、最新のUSB通信規格「USB4 Version 2.0(USB4 v2)」に対応した試験ソリューションが、標準化団体USB Implementers Forum(USB-IF)からハードウェア認証を取得したと公表しました。最大80 Gbit/sのデータ転送に対応する評価機能が正式認証を得たことで、次世代高速インターフェース製品の開発・検証での活用が広がるとみられます。
認証を受けたのは、同社のシグナル クオリティ アナライザ-R MP1900Aに搭載されるUSBデバイス評価機能です。USB4 v2は、現行のUSB4 v1(40 Gbit/s)の2倍となる最大80 Gbit/sに対応する最新規格で、高解像度映像伝送や外付けGPU、高速ストレージ、VR/AR機器など大量データを扱う用途を想定しています。3値信号を用いた「PAM3」方式や、通信開始時の調整手順を安定させるFrequency Variation Profile、新しいトレーニングシーケンス「TS2.CLKSW」の導入により、通信速度と信頼性の両立を図っている点が特徴です。
現在、この試験ソリューションの主なユーザーはUSB4 v2対応コントロールICを開発する半導体メーカーで、評価・認証試験の需要が中心となっています。今後は試験専門企業(テストハウス)への導入が進み、長期的にはUSB4 v2対応ハブやドッキングステーション、ケーブルなどコンシューマー製品メーカーでの利用拡大が見込まれます。80 Gbit/s級インターフェースが普及段階に入る中、標準団体の認証を得た評価装置の存在が市場立ち上がりを下支えするかたちです。
【商品情報】
シグナル クオリティ アナライザ-R MP1900A
対応規格:PCIe、USB、Thunderbolt、DisplayPort、400 GbE/800 GbE
機能:高性能BERT、リンクトレーニング、LTSSM解析 ほか
公式サイト:https://www.anritsu.com/ja-JP
source: PR TIMES
