デジタル制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」を提供するセルシスは、2025年11月度の月次事業進捗レポートで、サブスクリプション売上の3か月移動平均ARR(年間経常収益)が過去最高の53億円に達したと公表しました。前月からの増加額は今期最大で、有料契約の解約率(チャーンレート)も安定して推移しているとしています。

ARRは、サブスクリプション契約が1年間継続すると仮定した想定売上で、月ごとの営業日数や決算調整の影響を平準化するため、同社は3か月移動平均で算出しています。2023年5月には決済システム変更の影響で一時的に解約率が上昇しましたが、新規契約が堅調に推移し、同年7月以降は解約率が落ち着いた状態が続いています。

事業全体では、CLIP STUDIO PAINTの買い切り版や法人ライセンスを含むツール販売が、新規ユーザー獲得を目的としたキャンペーンの好調により増加しました。電子書籍などを含む流通ソリューションや、素材配布サービス「CLIP STUDIO ASSETS」などを含むクリエイタープラットフォームの利用者数も含め、主要指標は総じて安定的な推移となっています。

同社は12月もツール販売キャンペーンを継続予定で、サブスクリプションのさらなる積み上げと新規ユーザー層の拡大を見込んでいます。一方で、為替動向やクリエイター向けソフト市場の競争環境が中長期の収益性に与える影響には注視が必要といえます。セルシスは自社サイトで製品・サービスやアライアンスの情報を随時公開し、投資家向けアンケートを通じて情報開示の改善も進めるとしています。

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source: PR TIMES

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