静岡県駿東郡の「日立ハイテクサイエンスの森」が、生物多様性保全の取り組みを評価するJHEP認証で、更新審査において前回に続き最高ランクAAAを取得しました。JHEP(Japan Habitat Evaluation and Certification Program)は公益財団法人日本生態系協会が運営し、5年ごとに更新が必要な制度です。
同森は、日立ハイテクアナリシス富士小山事業所内の約44,000平方メートルの森林を、里山として再生することを目標に2015年度から整備を進めてきました。針葉樹林を広葉樹林へ転換し、地域の在来植物であるススキ草地の再生、外来種の駆除を継続して行った結果、在来植生の回復が定量的に確認された点などが高く評価されたといいます。
2021年度からは昆虫のすみかとなる「インセクトホテル」の制作・設置にも取り組み、2023年度には環境省の「自然共生サイト」に認定され、保護地域外で生物多様性保全に貢献する区域を示す国際概念OECMとして国際データベースにも登録されました。企業敷地内の取り組みが地域全体の生物多様性ネットワークの一部として機能している事例と位置づけられます。
今後は、従業員や地域住民との協働をさらに深めつつ、ネイチャーポジティブ(自然再興)を掲げて活動を続ける方針で、企業の森がどこまで長期的な保全拠点として定着できるかが注目されます。
source: PR TIMES
