EC配送時の脱炭素化を目指すリユース梱包「シェアバッグ®︎」が、自然栽培米・有機栽培米専門の通販サイト「Natural Farming」の公式ECで採用されました。食品業界での導入は初めてで、2025年12月8日の「有機農業の日」から利用が始まります。従来のダンボール梱包と比べ、10回の配送でCO2排出量を85%以上削減できるとされ、梱包ごみの大幅な削減も見込まれます。

シェアバッグは、繰り返し使える配送用バッグと、その運用を管理するシステムを組み合わせたサービスです。購入者は商品ページで梱包方法としてシェアバッグを選択でき、商品受け取り後はバッグを折り畳んで郵便ポストへ投函するだけで返却が完了します。返却が確認されるとクーポンが付与される仕組みで、20〜30回以上の利用を前提としたリユースによって、ごみとCO2を同時に抑える構造になっています。

導入先のNatural Farmingは、化学肥料や農薬、家畜由来堆肥を使わない米だけを扱う専門店で、年間200種類超の食味鑑定を行う米マイスターがセレクトしています。一方で、ネット通販では、フードマイレージ(輸送距離に基づく環境負荷)やプラスチック袋、ダンボールごみなどの排出が避けられず、環境配慮との間にギャップがありました。パンフレット削減など「ゼロウェイスト」に取り組む中で、さらなる削減策としてシェアバッグ導入に踏み切った形です。

シェアバッグは50〜100回程度の再利用を想定し、使用限度に達したバッグは素材の95%以上を同じ用途に水平リサイクルする仕組みを整えています。EC事業者は、自社の梱包オプションとして組み込むことで、追加の人員を増やさずに脱炭素への取り組みを可視化しやすいといえます。物流や包装由来のCO2削減は、食品分野でも喫緊の課題となっており、今回の事例が他の食品ECや小売への波及につながるかが注目されます。

今後は、利用者の返却率や繰り返し利用回数がCO2削減効果を左右するため、インセンティブ設計や利便性の向上が普及の鍵となります。消費者が梱包方法を選ぶ行動がどこまで広がるかにより、「ごみゼロ梱包」がECの新しい標準となるかどうかが決まっていきそうです。

【サービス情報】

Natural Farming 公式ECサイト:https://www.naturalfarmingshop.com/

シェアバッグサービス詳細:https://comvey.jp

導入ブランド一覧:https://linktr.ee/comvey

source: PR TIMES

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