国際決済プラットフォームを手がけるAirwallexが、シリーズGラウンドで3億3,000万ドル(約520億円)を調達し、企業評価額が80億ドル(約1兆2,600億円)に達しました。評価額は6か月前のシリーズFから約30%上昇し、新たにAddition、T. Rowe Price Associates、Activant、Lingotto、Robinhood Ventures、TIAA Venturesが出資に参加しました。
同社は2026〜2029年にかけて10億ドル超を米国に投資し、サンフランシスコに第二のグローバル本社を設置します。今後12カ月で米国の従業員数を現在の約200人から400人超に倍増させ、オフィス面積も2倍に拡張する計画です。資金は米国を含む主要市場での事業拡大、AI人材採用、製品開発に充てられます。
業績面では、2025年10月時点で年換算収益が10億ドルを突破し前年比90%増、年間取引額は2,350億ドル超で前年比2倍と急成長しています。80のライセンスを保有し、200以上の国・地域で多通貨決済を支援、フランスや日本など12市場で新たなライセンス取得や機能拡張も進みました。
同社は、経費精算やポリシーチェックなど複雑な財務オペレーションを自動化するAIエージェント群の開発も発表しました。支出管理プラットフォームへの実装が始まっており、「完全自律型ファイナンス部門」の基盤づくりを掲げます。今後は、AIによるコスト削減ニーズと国境を越えたデジタル決済需要の高まりを背景に、米国市場での競争力とグローバルな金融インフラ事業の拡大がどこまで進むかが焦点となります。
source: PR TIMES
