国際現代アート展「第9回横浜トリエンナーレ」が、2027年4月23日から9月12日までの124日間、横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1)を中心に開催されます。企画全体を統括するアーティスティック・ディレクター(AD)には、ルーマニア出身のキュレーター、コスミン・コスティナシュ氏と、コロンビア出身のキュレーターで美術教育者のインティ・ゲレロ氏の2人が就任します。

横浜トリエンナーレは3年に一度開かれる国際展で、2001年の初回から数えて9回目、27年目を迎えます。総人口約377万人、169か国籍・約13万人が暮らす港湾都市・横浜を舞台に、世界の現代アートの最新動向を紹介しつつ、新進作家の発表の場にもなってきました。第4回展(2011年)以降は横浜市が運営主体となり、市の「創造都市」政策とも連動して開催されています。

今回ADを務める2人は、第24回シドニー・ビエンナーレ2024の共同ADとして、悲観的な終末論を乗り越えようとする「集団的な抵抗と希望」をテーマにしたキュレーションで高い評価を獲得しました。コスティナシュ氏は香港のアートスペース「パラサイト」元ディレクターで、現在はベルリンの「世界文化の家」シニア・キュレーター(2025年末まで)。ゲレロ氏は香港城市大学修士課程の客員教授で、2020年のヨコハマトリエンナーレでは企画展示を担当するなど、横浜とも縁があります。

第9回展では「横浜という街に深く関わる」「横浜のアート拠点をネットワーク化する」「市民にひらかれた“現代アートの入門編”を保つ」という方針に加え、同年市内で開催される「GREEN×EXPO 2027」と会期をそろえ、「自然との共生や幸福感」を可視化する取り組みも掲げています。詳細なテーマや参加アーティストは今後発表される見通しで、国際展としての質を維持しつつ、地元市民にとっても身近なイベントとなるかが注目されます。

【イベント情報】

横浜美術館

神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1

source: PR TIMES

Share.