日本航空(JAL)は、2025年12月2日にパリで開催された「Corporate Startup Stars 2025」で、世界の大企業の中から「Top 100」に2年連続で選出されました。企業とスタートアップが協業するオープンイノベーションの取り組みを評価する国際的な賞で、国際商業会議所(ICC)とMind the Bridgeが主催しています。

審査では、2019年に立ち上げたコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)「JAPAN AIRLINES VENTURES」による投資と事業共創が高く評価されました。具体的には、東京本社とシリコンバレー拠点を連携させ、世界中のスタートアップへ戦略投資を行う「グローバル・オープンイノベーションモデル」が、一貫性と継続性の観点から優れた事例とされています。

また、2025年1月に実施したカーボンクレジット格付け機関BeZero Carbonへの出資が、国際航空のCO₂排出削減制度CORSIAの透明性向上に資する気候テック投資として評価されました。さらに、2025年4月からは蓄電池などを手がけるパワーエックスと組み、再生可能エネルギーを活用した「カーボンゼロ農業」をJAL Agriport農園で実証するなど、航空・エネルギー・農業を横断する新たな価値連鎖の創出にも取り組んでいます。

今後JALは、スタートアップとの提携領域を脱炭素や地域共創などに広げつつ、投資と実証事業をセットにした「事業創出型」モデルを強化するとみられます。国際的な評価を追い風に、航空会社ならではのネットワークとデータを生かした新規事業がどこまで収益化・社会実装できるかが焦点となります。

source: PR TIMES

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