産業用冷凍機メーカーの前川製作所(東京都江東区)は、シズオカコールドストレージ(静岡県焼津市)、中部電力ミライズ(愛知県名古屋市)とともに、「令和7年度 気候変動アクション環境大臣表彰」の「先進導入・積極実践部門(緩和分野)」を受賞しました。空気冷凍システムを活用し、超低温用冷蔵庫(SF4級、マイナス50℃以下)でのデマンドレスポンスを用いて電力需給調整市場の「三次調整力②」に国内で初めて参入した点が評価されました。表彰式は12月5日に実施されています。
受賞対象となった取り組みは、再生可能エネルギーの発電量や電力需給の状況に応じて冷凍設備の電力使用を調整し、電力系統の安定化に貢献する仕組みです。冷媒には自然冷媒を採用し、冷媒由来の温室効果ガス排出量の削減と高い省エネ性能による環境負荷低減を両立したとされています。気候変動対策としての貢献度に加え、全国のSF4級冷蔵倉庫で応用可能な市場ポテンシャルや波及性、持続性、技術面の刷新性も総合的に評価されました。
気候変動アクション環境大臣表彰は、気候変動の緩和および適応に顕著な功績のあった個人・団体を環境省が表彰する制度で、1998年開始から今回で27回目となります。前川製作所は今回の事例を足掛かりに、冷却技術や空気冷凍システムの運用ノウハウを活かして、カーボンニュートラル社会の実現に向けた新たなデマンドレスポンスサービスの展開や、他温度帯倉庫への横展開が進むかが今後の焦点となります。
【制度情報】
気候変動アクション環境大臣表彰 環境省
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/min_action_award/index.html
source: PR TIMES
