ミライズエネチェンジ株式会社が運営するEV充電サービス「EV充電エネチェンジ」に、ABB株式会社の普通充電器「Terra AC Wallbox」が採用され、全国規模の目的地充電インフラとして順次導入されることが明らかになりました。6kW出力対応の同機は、一般的なコンセントより高速な普通充電器で、世界累計100万台超、日本国内では2022年の販売開始以降1,200台以上の販売実績があります。

設置場所は、宿泊施設や商業施設、ゴルフ場などの法人施設が中心で、全国各地に拡大する計画です。目的地充電とは、ユーザーが滞在している間に充電する方式で、長時間駐車と相性がよく、急速充電に比べて設備コストを抑えやすい点が特徴です。今回の採用では、ミライズエネチェンジが導入するOCPP(Open Charge Point Protocol)準拠の独自充電管理システムに対応するため、ABB側が充電器のソフトウェア開発も手がけました。

Terra AC Wallboxは過電流・過電圧保護などの安全装置を内蔵し、第三者安全認証機関による最高レベルの安全基準で試験済みとされています。2024年には日本自動車研究所認証センター(JARI)の基準に適合し、次世代自動車振興センター(NeV)の補助金対象にもなりました。これにより、施設側は導入費用を抑えつつ、EVユーザーへのサービス強化が可能になります。

ミライズエネチェンジは、中部電力ミライズとENECHANGEの合弁会社として2025年1月に設立され、同年3月に事業開始しました。普通充電器の設置・運用とアプリ提供を通じ、EV普及と脱炭素社会の実現を目指しています。今後は、全国での設置進捗と稼働状況、補助金制度の動向が、目的地充電インフラ拡大のペースを左右するとみられます。

source: PR TIMES

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