武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(EMC、東京都西東京市)が、特許庁の令和7年度スタートアップ知財支援基盤整備事業における「知財教育実証演習校」に選ばれました。全国4大学の実証演習先の一つで、日本で唯一のアントレプレナーシップ学部としての取り組みが評価された形です。11月19日(水)には、2~4年生約180人を対象に、必修科目「プロジェクト」で知的財産と起業教育を組み合わせた特別授業が行われました。

特許庁は、知財人材育成の一環として、令和6年度からアントレプレナーシップ教育と連動した知財教育モデルの調査事業を推進しています。今年度は、学生が事業アイデアを形にする初期段階で、特許などの知財の価値を実感できる教育手法の確立がテーマです。EMCの授業では、身近な事例から知財を学ぶ講義、大学生活の課題をもとにしたアイデア創出ワーク、生成AIを用いたアイデアのブラッシュアップ、差別化要素を見つけ知財的価値を考える演習などが実施されました。

学生からは「特許が起業に不可欠だと実感した」「アイデアを守る視点の重要性に気づいた」といった声が寄せられ、知財が「難しくて自分と無関係な制度」から「事業に直結する武器」へと認識が変わった様子がうかがえます。本事業では、AIを用いた簡易特許出願体験や、起業教育と知財教育を統合する新フレームワークの構築も検討されています。村上茂久客員教授は特許庁の委員会委員も務めており、今回の実証結果は今後、他大学を含む全国のカリキュラムづくりに反映される見通しです。EMCのモデルが、国内の「アントレ×知財」教育の標準の一つとなるか注目されます。

source: PR TIMES

Share.