日本山村硝子株式会社は、TRIFE DESIGN、アスクル、北辰化成工業の4社協業により、使用済みPETボトルキャップとクリアホルダーを原材料とした製織シート素材を国内で初めて開発しました。使用済みクリアホルダー由来が約80％、工場内で廃棄されたPETボトルキャップ由来が約20％を占める再生ポリプロピレン糸を用い、軽量で防水性に優れたリバーシブルカラー仕様のシートを実現しています。
このシートは、経糸にバージンポリエチレン製フラットヤーン、緯糸に再生ポリプロピレン製フラットヤーンを使用した織物です。金型を用いる樹脂成形ではなく布状に製織するため、初期投資を抑えつつ多様な製品への展開がしやすい点が特徴です。また、使用済みクリアホルダーの回収から再生原料（ペレット）化、糸（フラットヤーン）製造、シート素材化までの全工程を国内で完結させることで、輸送コストと輸送に伴うCO2排出量の低減が見込まれます。
プロジェクトは、TRIFE DESIGNが全体ディレクションとデザイン、アスクルが使用済みクリアホルダーの再生原料化、日本山村硝子が工場内廃棄のPETボトルキャップの選別・洗浄とペレット化、北辰化成工業が再生原料を用いたフラットヤーン製造を担う体制です。異業種4社が役割を分担することで、オフィス用品など身近な廃プラスチックを地域で循環させるモデルケースとなる可能性があります。
今後は、バッグやケース、屋外用カバーなど日用品や業務用資材への応用と、自治体や企業との連携による回収スキーム拡大が鍵となります。素材性能やコスト、安定調達の検証を進めながら、他のプラスチック製品へ対象を広げた国内循環型アップサイクルモデルに発展するかが注目されます。
【商品・プロジェクト情報】
アップサイクルブランド「ReTA BASE」
運営：株式会社TRIFE DESIGN
source: PR TIMES