国内二輪ロードレースのJP250クラスが、2026年シーズンからクラス名称を「JP-SPORT(略称:JP-S)」へ変更し、あわせて性能調整優遇措置を導入します。排気量250ccを示す現行名称と、実際に参戦する多様な排気量の市販スポーツモデルとの間にズレが生じていることが背景です。

JP250クラスは2017年に創設され、「排気量250ccの市販スポーツモデル」を対象としてきました。しかし近年は国内外メーカーの市販車の排気量や気筒数、重量が細分化し、実際の参加車両は250ccに限定されない状況になっています。このため、排気量を前面に出したクラス名では観客や参戦ライダー、スポンサーなどに実態が伝わりにくいと判断し、名称を「JP-SPORT」として再定義します。「J=日本国内のレース」「P=一般市販車ベース」「SPORT=軽量で競技性の高いクラス」という要素を組み合わせた名称です。

同時に、車両間の性能差是正を目的とした性能調整優遇措置を導入します。排気量や気筒数、重量の違いがそのまま競争力の差となり、一部車種への参戦集中を招いている現状を是正する狙いがあります。調整内容は「一般市販車ベースで最小限の改造・コスト」というクラスの基本理念を守るため、低コストで導入できる手段に限定される方針で、詳細は2026年版のMFJ国内競技規則に明記されます。この規則は全国のMFJカップと地方選手権の双方で適用される予定です。

名称変更と性能調整優遇措置により、多様な市販スポーツモデルが参戦しやすくなれば、若手からベテランまで幅広いライダーが競い合う入門〜中級カテゴリーとしての役割が一層強まる可能性があります。一方で、具体的な調整内容や運用方法によっては、車種間の有利不利やコスト増への懸念が出る可能性もあり、2026年に向けて競技規則の内容と選手・チームの受け止め方が注目されます。

【大会・規則情報】

MFJ公式サイト

https://www.mfj.or.jp/

source: PR TIMES

Share.