サイバーセキュリティ大手プルーフポイントは2025年12月8日、欧州のクラウドセキュリティ企業Hornetsecurity Groupの買収を総額18億ドル(約2,800億円)で完了しました。Hornetsecurityの年間経常収益(ARR)は約2億ドルで、前年比20%成長しており、今回の取引により中小企業(SMB)およびマネージドサービスプロバイダー(MSP)向け事業の拡大を狙います。

Hornetsecurityは、Microsoft 365向けのメールセキュリティやバックアップ、コンプライアンス(法令順守)、セキュリティ教育などを一体で提供する「365 Total Protection」が主力で、12,000社超のMSP・チャネルパートナー経由で125,000社以上の顧客を持ちます。買収後は、MSPとSMBに特化した事業部門としてプルーフポイント内で運営され、創業者のダニエル・ホフマン氏がエグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーに就任します。

プルーフポイントは、フォーチュン100の8割超を含む世界1万社以上の大企業と数百万の中小企業を顧客に持ち、人とAIエージェントを組み合わせた「Human-Centric」なセキュリティを掲げています。今回の買収により、欧州市場へのコミットメントを強めるとともに、AIを搭載した差別化されたセキュリティを規模や地域を問わず提供できる体制を整える狙いがあります。

今後は、両社の脅威インテリジェンスや研究開発を統合し、MSP経由での提供モデルを生かして中堅・中小企業へのセキュリティ普及がどこまで進むかが焦点となります。一方で、統合プロセスやサービス体系の整理がどの程度スムーズに進むかが、中長期的な成長の鍵となりそうです。

【関連情報:公式ブログ】

Sumit Dhawan(Proofpoint CEO)による買収解説ブログ

Daniel Hofmann(Proofpoint MSPプラットフォーム担当GM)によるブログ

source: PR TIMES

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