日本酒の醸造工程をクラウドで管理する「もろみ日誌クラウド」が、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)の「MCPCアワード2025」サービス&ソリューション部門でビジネスDX委員会特別賞を受賞しました。MCPCアワードは2003年に創設され、モバイルやIoT、5G、クラウド活用の優れた事例を毎年選出しており、2025年も業務効率化や社会的意義を基準に審査が行われました。
「もろみ日誌クラウド」は、日本酒の発酵タンク内の温度などを分単位で自動計測し、クラウド上に蓄積してグラフ化するシステムです。過去データや目標値との比較が可能で、酒税法対応の帳票も自動作成するため、巡回計測や転記作業を削減し、現場の省力化と品質の安定につなげます。センサーは電池駆動で、Wi-SUNによる長距離無線とLTE-M回線を使うため、通信インフラが整っていない酒蔵でも専用回線の新設なしに導入しやすい構成になっています。
杜氏(とうじ)や蔵人の経験に依存してきた酒造現場では、長時間労働や後継者不足が課題とされてきました。同システムはスマートフォンからの遠隔監視を可能にし、泊まり込みや深夜巡回を減らすことで働き方の改善にも貢献します。さらに、蓄積データを技術継承に活用できる点が評価され、伝統産業とデジタル技術の橋渡しとなる事例として位置づけられています。
今後は、導入蔵元の拡大に加え、他社機器との連携や機能拡張を通じて、酒造業界全体のDXと日本酒づくりの持続性を高められるかが焦点になります。
【サービス情報】
もろみ日誌クラウド紹介ページ
https://www.ratocsystems.com/sol/service/moromi-diary/
MCPCアワード公式サイト
https://www.mcpc-jp.org/news/award.html
source: PR TIMES
