千葉大学が参画するコンソーシアムが提案した「非接触センシングとAIによるストレスケアソリューション」が、総務省の令和7年度「地域社会DX推進パッケージ事業」に採択されました。無線技術を活用した社会実証として選ばれた案件の一つで、高齢者のフレイル(心身の虚弱)予防と介護予防、健康寿命の延伸を目的とします。

事業には、広域高速ネット二九六、メンサポ、シンクレイヤ、介護付き有料老人ホーム「佐倉ゆうゆうの里」、佐倉市、千葉大学が参加します。Wi-Fiによる在室判定や環境センサーで室内環境を非接触で計測し、AIが心身のストレス状態を推定します。その結果をもとに、入居者にはセルフケア用コンテンツを提供し、職員には入居者ごとのストレス状況を提示することで、限られた人員で効率的な支援を行うねらいです。

千葉大学はストレスマネジメントシステムの構築や有効性評価、環境センサー開発などを担当します。人手不足が深刻化する高齢者施設では、要介護度に応じた職員配置の見直しが課題となる一方、こころのケアは対応が追いついていないとされ、DX技術による補完効果が注目されています。

今後は佐倉市内施設での実証を通じてデータを蓄積し、効果が確認されれば他地域への展開や在宅高齢者への応用などが検討される見通しです。高齢化が進む中、介護現場の省力化と生活の質向上を同時に図れるかが焦点となります。

【事業関連情報】

地域社会DX推進パッケージ事業 概要資料

2025年度以降、千葉県佐倉市内高齢者施設で社会実証予定

source: PR TIMES

Share.