福井県鯖江市に本店を置くjig.jp(東証グロース:5244)は、2025年12月9日に開催した取締役会で、日本初とされるプラスチック製ウェイブガイド光学技術を搭載した一般向け商用ARグラス事業に参入する方針を決めました。本格的な販売開始は2026年4月以降を予定し、新たな収益の柱として次世代ウェアラブル市場を開拓します。

ARグラス市場は、調査会社Future Market Insights社によると2025~2035年の年平均成長率が19.1%、2035年には1,153億米ドル(約17兆円前後、1ドル150円換算)規模に拡大する見通しです。スマートフォン中心だった情報取得手段が眼鏡型デバイスへ移る転換期とされる一方、日本国内では「軽さ」「ファッション性」「日本語対応」の三条件を満たす製品が乏しく、需要に供給が追いついていない状況が続いています。

jig.jpは、国内で唯一ウェイブガイド光学技術を持つCellidと、眼鏡産地・鯖江でデザインと製造実績を持つボストンクラブと連携。プラスチック製ウェイブガイドによりガラスより軽量で割れにくいレンズを採用し、量産性と安全性を高めます。搭載機能としては、翻訳表示、テレプロンプト(原稿表示)、通知やスケジュール、生成AIとの連携など、日常利用を想定したソフトウェアを開発するとしています。

同社はまず国内での普及を優先し、その後の海外展開も視野に入れる考えです。2026年3月期への業績影響は精査中としており、仕様や価格、発売時期の詳細は今後の発表を待つ必要がありますが、眼鏡産地・鯖江発のARグラスとして、日本企業による新たな競争軸を形成できるかが焦点となります。

【商品情報】

jig.jp ARグラス(仮称)

本格販売開始予定:2026年4月以降

想定機能:自動翻訳表示/テレプロンプト/通知・スケジュール/生成AI連携

企業公式サイト:https://www.jig.jp/

source: PR TIMES

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