2025年12月〜2026年2月の冬シーズンに「旅行を計画している」と答えた日本人は56%で、そのうち83%が国内旅行を予定していることが分かりました。海外旅行は6%、国内外両方は11%で、2024年冬より旅行に「より多く出費する」と答えた人は30%でした。
調査では、日本人の旅行目的として「祝日」が33%で最多となり、「ウィンタースポーツとアクティビティ」24%、「学校の冬休み」13%、「冬祭り」11%と、カレンダー要因と季節イベントが動機の中心である実態が示されました。計画時期は93%が出発の1〜6カ月前に立てており、「1〜2カ月前」42%、「3〜6カ月前」45%と、直前よりも余裕を持った計画が主流です。
旅行タイプは「文化観光」41%、「自然を楽しむ旅行」37%、「ショッピング」33%が上位を占め、45%が現地アクティビティを事前予約すると回答しました。人気は「文化ツアー・歴史的名所」36%、「食べ物やワインツアー」27%、「アミューズメントパーク」24%、「美術館・博物館」21%、「スパ・ウェルネス」19%と、体験型消費の拡大が数値に表れています。
今冬の日本国内の人気観光地は新潟市、日光市、鹿児島市、佐世保市、長崎市、天神、京丹後市、岡山市、高輪、仙台市が挙がりました。海外ではバンコク、ソウル、ホノルル、パリ、ホーチミン、ロンドン、中山区、バルセロナ、クアラルンプール、ローマが人気で、年末年始(12月24日〜1月2日)は国内が大阪市・京都市・舞浜・横浜市・箱根町、海外はバンコク・ソウル・香港・ホノルル・シンガポールに集中しています。
世界全体では60%が今冬の旅行を計画し、支出を「昨年より多い」とする人が52%と、日本(30%)を大きく上回りました。国内旅行の構成比は61%、海外17%、国内外両方22%で、日本より海外旅行の比率が高い傾向です。計画時期は世界でも1〜6カ月前が91%を占め、日本と同様に余裕ある準備が一般的です。
訪日インバウンドでは、2025年7〜9月に日本関連ページを閲覧した国の1位が米国(24.8%)、次いで韓国・オーストラリア(各7.8%)などでしたが、実際の宿泊施設への予約クリックでは韓国が31.9%で最多、米国14.5%、台湾10.1%と、近隣アジアからの実需が強い構図が見られます。宿泊予約の平均リードタイムは米国76日前、韓国39日前、オーストラリア100日前、シンガポール86日前で、長距離ほど早期予約の傾向が明確です。
また、世界の旅行者による日本コンテンツ閲覧では、2025年7〜9月期は前年同期比で「ツアー」が85.8%増、「バーやナイトライフ」80.5%増、「体験教室やワークショップ」66%増と、観光地を見るだけでなく参加・学習型のアクティビティへの関心が急伸しています。トリップアドバイザー利用者の54%が飲食店選びに同プラットフォームを活用し、41%がレストラン口コミ、33%が周辺スポット機能を参考にしているという結果も出ており、旅行中の意思決定の場がオンラインに一層集約していることがうかがえます。
今後は、日本国内では堅調な国内旅行需要に加え、アジアを中心とした訪日客の増加と体験型コンテンツ需要の拡大が続くとみられます。一方で、世界では旅行支出を増やす層が過半となっており、為替や物価動向次第で日本の「コスパの良さ」が追い風になる可能性があります。観光事業者には、早期予約に対応した価格設計や、多言語で予約可能なアクティビティの拡充など、データに基づく戦略づくりが求められそうです。
source: PR TIMES
