三菱電機ビルソリューションズ、Preferred Robotics、大英産業の3社は、福岡市内の50戸の分譲マンションで、自律搬送ロボットがエレベーターと連動してロビーと各住戸間の荷物を自動で運ぶ実証実験を2025年11月27日に開始し、2026年1月まで実施します。参加する居住者は最大50世帯です。
実験では、三菱電機ビルソリューションズのビル向けIoT基盤「Ville-feuille」とロボット移動支援サービスを用いて、Preferred Roboticsの自律搬送ロボット「カチャカプロ」とエレベーターを接続します。ロボットからの要求に応じてエレベーターを自動で呼び出し、目的階まで運行し、ドア開閉もロボットの動きに合わせて制御することで、人とロボットが共存する環境での安全かつ効率的な搬送を検証します。
居住者は専用ブラウザアプリをスマホやタブレットから操作し、最大30kgの買い物荷物をロビーから部屋前まで運ぶサービスや、旅行鞄やゴミを部屋からロビーへ運ぶサービス、カートの自動回収、宅配ボックスから部屋への荷物搬送など5種類のサービスを体験します。人とロボットが同じエレベーターに乗る際の受け入れやすさも調査し、技術性能や運用効率、安全性、利用者満足度を多角的に評価します。
今後は、管理会社や居住者からのフィードバックを基にシステムを改良し、宅配業者や宅配ボックスとの連携強化を図りながら、他のマンションやオフィスなど多様な建物への展開を検討します。また、清掃や警備、見守りなどへの応用も視野に、人手不足や物流のラストワンマイルといった社会課題に対応する「人とロボットが共生する次世代建物環境」の実用化を目指すとしています。
source: PR TIMES