2025年4〜9月の接客・販売職求人では、経験不問が77.7%、学歴不問が57.1%を占め、未経験人材を広く受け入れる動きが鮮明になりました。一方で想定年収の中央値は380万円で、経験者480万円、未経験者375万円と105万円の差があり、紹介手数料は一律50万円・料率13.2%が相場となっています。

人材・BPO業界では経験不問求人が93.0%に達し、家電量販店や携帯販売、イベント会場など、大量人員が必要な現場を支える未経験採用が主流です。反対にメーカーは「経験者のみ」が33.6%と比較的高く、店舗開発や店舗運営責任者など、即戦力やマネジメント経験を要するポジションが一定数あることが背景とみられます。学歴要件では、人材・BPOやメーカーで学歴不問が6割超となり、学歴より人物面やコミュニケーション能力を重視する姿勢がうかがえます。

採用コスト面では、経験の有無にかかわらず紹介手数料の金額は50万円が中央値で固定される一方、年収が低い未経験層では料率が13.3%と、経験者向けの10.4%を上回る「逆転現象」が起きています。これは、大量採用を行う企業が、紹介手数料を一律固定とすることで、採用単価の上振れや契約・承認フローの複雑化を避ける合理的判断を優先しているためと考えられます。

今後も未経験採用と固定報酬制を前提とした接客・販売職の募集は続くとみられますが、業界間で最大約100万円の年収格差がある現状が、キャリア選択や人材流動にどう影響するかが注目されます。他職種との比較データの蓄積が進めば、企業の採用戦略や手数料設計の見直しが進む可能性もあります。source: PR TIMES

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