シャープファイナンス株式会社(東京都千代田区)は、審査部門に蓄積されたベテラン担当者の暗黙知を可視化するため、株式会社taiziii(東京都渋谷区)のAIエージェント「SkillRelay(スキルリレー)」を導入します。審査判断の標準化と業務効率化を同時に進め、属人化リスクの低減と審査品質の維持・向上を図る狙いです。
同社の審査業務は一部自動判定を取り入れてきましたが、多くの案件は担当者の経験に依存しており、判断ノウハウの共有や蓄積が課題でした。今後、定年再雇用中のベテラン退職が見込まれる中、過去の判断プロセスや「違和感の兆候」といった暗黙知を形式知として残す必要性が高まっていました。
導入するSkillRelayは、AIがインタビュアーとなってベテラン社員と対話し、過去の判断基準や例外対応ルールを深掘りして抽出する点が特徴です。抽出した知見は審査プロセス全体のフローとして構造化され、社内で共有可能なうえ、ベテランの判断を参照できるAIチャットボットとして実装されます。これにより、若手でも案件ごとの判断ポイントを把握しやすくなり、ベテランへの都度確認の削減や、浮いた工数を追加調査に振り向けることが期待されています。
今後は、暗黙知と審査データを組み合わせた高度な審査体制の構築や、貸倒リスクの低減と売上機会の最大化をどこまで両立できるかが焦点となります。金融業界全体で人材不足が深刻化する中、AIによる技術承継モデルが他社へ波及するかも注目されます。
【サービス情報】
AIエージェントサービス「SkillRelay(スキルリレー)」
提供:株式会社taiziii
内容:暗黙知の可視化・技術継承AI、業務改善コンサルティング・システム開発
source: PR TIMES
