海運大手の商船三井は、中国最大級の燃料サプライヤーSINOPEC浙江舟山石油と商社大手の丸紅とともに、船舶用バイオディーゼル燃料の長期供給体制構築に向けた覚書を結びました。中国での安定供給網を共同整備し、将来の需要拡大を見据えた調達インフラを確保する狙いです。
覚書では、商船三井が中国でのバイオディーゼル利用拡大を主導し、SINOPECと丸紅が貯蔵・輸送設備や供給港などのインフラ整備、燃料の安定確保を担当します。原料となるバイオマスはリサイクル由来で、ライフサイクル全体でのCO2排出量を従来燃料より大幅に削減できるとされます。既存の船舶エンジンを改造せずに使える「ドロップイン燃料」である点も普及の鍵です。
国際海運は、温室効果ガス削減に他業界より先行して取り組んでおり、規制強化に対応するため代替燃料の確保が急務になっています。商船三井は経営計画「BLUE ACTION 2035」に基づきクリーン燃料導入を進め、2050年のネットゼロ・エミッション達成を掲げています。今回の覚書は、中国という主要原料供給国で長期的な燃料調達体制を早期に築く一歩であり、今後は実証運航や供給港の拡大などを通じて、低・脱炭素燃料への移行ペースがどこまで加速するかが焦点となります。
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株式会社商船三井
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source: PR TIMES