サイカルトラスト株式会社(東京・港区)は、生成AIやAIエージェントの出力および学習データを複数のAIで評価し、その結果をブロックチェーンに記録する「鑑定証明システム」に関する日本特許(第7755716号)を取得しました。同特許は既存特許(第7477937号)の優先権を基にしており、AIの信頼性を数値化・記録する点が特徴です。

この技術は、総務省が構想する生成AI評価基盤の7項目(差別表現、犯罪助長、誤情報、バランス、日本の価値観、欺瞞性、未知のリスク)をすべてカバーし、異なる主体・モデルから成る「マルチAI」が合議制で評価します。各AIのスコアや重み付け、評価理由、利用した算定式を含めてブロックチェーンに記録し、改ざん困難な形で「いつ・どのAIが・どう判断したか」を検証可能にする仕組みです。

また、AIの学習データについても、情報源や取得経路などの来歴(プロヴェナンス)を整理し、「偏り」や「有害コンテンツ混入」といったリスクをマルチAIで評価、データセット単位の信頼度指標を算出します。単一AIでの評価に伴う「単一障害点問題」を、複数AIと分散型台帳の組み合わせにより構造的に回避する点が特徴です。

政府が進める「サイバー対処能力強化法」や能動的サイバー防御においては、政府AI(ガバメントAI)の判断根拠やログの真正性が求められます。同社の特許群を核とする基盤は、インシデント情報や設定情報、SBOMなどをブロックチェーンに記録し、官民で共有する「改ざん不可能な前提情報」として扱うことを想定しています。これにより、「なぜそのタイミングでどの対処をしたのか」を、技術的・法的に説明しやすくなるとしています。

今後は、政府・官庁・基幹インフラ・通信事業者との実証や共同研究を進めるほか、ブロックチェーンの国際標準規格ISO/TC307やISO 26345との整合を図った実装ガイドライン策定を目指します。サイカルトラストは、日本発の「信頼できるガバメントAI評価・検証基盤」と国際的に通用するプロヴェナンス付きデータ利活用モデルの構築への貢献を掲げています。

【サービス情報】

「鑑定証明システム」公式Webサイト 日本語版 https://cycaltrust.co.jp/jp/

「鑑定証明システム」公式Webサイト 英語版 https://cycaltrust.co.jp/en/

サイカルNFTマーケットプレイス公式サイト https://marketplace.cycaltrust.co.jp

source: PR TIMES

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