ispaceは2025年12月23日、JAXAと月着陸船の推進薬供給系について「電動ポンプを用いた月着陸用推進系のリソース最適化検討」の契約を結びました。対象は月着陸船の推進薬供給系で、電力消費の増加を最小限にしながら推進系全体の軽量化を目指します。

従来は推進薬タンクを高圧に保ち、その圧力で燃料をエンジンへ送る「タンク加圧方式」が一般的でしたが、高圧に耐えるためタンクを厚くする必要があり重量増につながります。機体が比較的大型となるシリーズ3ランダー(仮称)では、この点が課題になり得るとしています。

両者は最適化結果を使い、月着陸船の性能向上に寄与する電動ポンプの機能・性能評価も行う方針です。ispaceはミッション1・2で月周回までの輸送能力や姿勢制御などを実証しており、得た知見を新たな設計検討へ反映させます。今後、検討成果がシリーズ3ランダーや将来ミッションの設計に取り込まれるかが焦点です。

【ミッション情報】

ミッション3(Team Draper Commercial Mission 1):2027年に打上げ予定(2025年12月時点の想定)

ミッション4(シリーズ3ランダー(仮称)):2028年内の打上げ見込み(2025年12月時点)

source: PR TIMES

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