商船三井は2025年12月24日、海底送電ケーブルの「接続船」と「埋設船」について、一般財団法人日本海事協会（ClassNK）から基本設計承認（AiP）を取得したと明らかにしました。AiPは設計初期段階で図面審査により技術要件や安全性基準を満たすことを示す承認です。背景には、北海道など需要地から遠い地域での洋上風力導入に伴う送電網強化の必要性があり、長距離の海底直流送電は大容量電力を効率輸送できる手段とされています。接続船は複数回に分けて敷設されるケーブルを洋上でつなぐ作業船で、埋設船は投錨や漁網などによる損傷を防ぐため、ROV（遠隔操作無人探査機）を運用して海底にケーブルを埋設する母船です。同社はNEDO事業で住友電工、古河電工、日本郵船と基礎技術開発を進めており、今回のAiP取得を成果の一つと位置付けます。今後は設計の具体化と実装段階の検討が進み、再エネ普及と脱炭素への寄与が期待されます。
source: PR TIMES