VeritasChain Standards Organization(VSO)は、暗号学的に検証可能な監査証跡を記録する「VeritasChain Protocol(VCP)」の最新版v1.1を公開し、MT5(MetaTrader 5)本番環境でAIの取引判断を含む監査ログを第三者が検証できる実装例をオープンソース化しました。あわせて、実装の根拠提示として「世界初」主張のエビデンスレポート(PDF)も公開しています。VSOは公開情報ベースで、MT5対応・暗号学的検証・AI判断の記録・プロダクション水準・非侵襲サイドカー構成の5条件を同時に満たす事例は確認できなかったとしています。

v1.1はv1.0と後方互換性を維持しつつ、外部検証性と監査完全性を強化しました。変更点として、イベント完全性・コレクション完全性・外部検証可能性の三層アーキテクチャを導入し、Merkle TreeはRFC 6962に準拠します。新たに「完全性保証(Completeness Guarantees)」を明示し、改ざん検知だけでなく「本来あるべきイベントの欠落」まで検出できるとしています。Silver Tier以上では外部アンカーを必須化し、OpenTimestamps(Bitcoin連携)を軽量オプションとしてサポートします。

実装例のReference Trading Agent(RTA)は、取引プラットフォームを改修しないサイドカー方式で、AI判断、注文ライフサイクル、約定結果を取得して外部でハッシュ化し、Merkle Tree化したうえで外部アンカーに固定する設計です。VSOは、AI実行記録の検証可能性に関する国際的な技術フォーラムでの議論が2026年1月中に予定されるとしつつ、現時点では標準化の承認を意味しない初期議論だと説明しており、今後は運用事例の積み上げと技術議論の進展が焦点になりそうです。

Share.