京都大学大学院情報学研究科の研究グループは、2024年能登半島地震(発生07:10UT=日本時間16:10)前後の電離圏の「電子数密度」を追加データで解析し、地震直前に増加して直後に急減する傾向を改めて確認したとしています。増加が明瞭だったのは地震に先立つ04:30~07:00UTで、高度250~375kmに変化が表れたといいます。さらに、電子数密度が一定以上となる最高高度が階段状に低下する傾向も示され、地震直前に電離層が下がるという同グループの別解析結果とも矛盾しないと説明しています。解析には高速高精度三次元電離圏トモグラフィー(FCIT)を用い、電子の密度分布を三次元的に推定しました。一方、2026年1月1日に公表した図1・図2は、表示プログラムの誤りで一部データを修正し、震央直上の高度別プロファイルとして訂正したとしています。訂正後の震央直上データでは、同日朝のX5.0太陽フレア以降の増加に加え、地震直前の増加と急降下という流れは変わらないとし、UT05:00前後には高度190~220km、250~280km、310~340kmで上向きのパルス状変化、400~430kmで下向きのパルス状変化が見られたと述べました。比較として示した別地域(緯度31度付近)では全体の電子数密度が高い一方で変化はなだらかで、地震直前のような突発的変化は確認できないとしており、震央付近上空では外部要因が急激な上下変化を起こした可能性があると示唆しています。研究グループは、地震直前の高度別プロファイルの特徴をさらに解析し、大地震前後の電離圏異常の物理メカニズム解明につなげる方針です。

Share.