医薬品卸のメディセオは、東京都江東区に新たな物流拠点「東京ALC(Area Logistics Center)」を開設し、2026年1月から稼働を始めました。既存の「東京中央FLC(Front Logistics Center)」の全機能を移管し、出荷規模とカバーエリアを拡張します。稼働当初の出荷額は年間約1,100億円を見込み、首都圏での医療用医薬品などの安定供給体制を強化します。
背景には、医薬品物流量の増加と将来の物流課題への備えがあります。地震など有事を想定したBCP(事業継続計画)面では、免震構造と自家発電装置を備え、停電時でも72時間フル稼働できる設計としました。東京23区東部の防災拠点として災害時の供給機能を拡充します。
運用面では、物流ノウハウに加えてAI技術やマテハン(荷役・搬送の自動化機器)を導入し、医薬品・医療材料・医療機器・臨床検査試薬を扱います。納品精度は99.9997%(6σ)としており、誤出荷抑制を徹底します。温度管理や偽薬対策などはGDPガイドライン(医薬品適正流通の指針)に準拠し、電気自動車導入推進など環境負荷低減も進めます。
施設は江東区東陽5丁目に立地し、敷地面積6,225.84㎡、賃借面積17,667.09㎡、鉄筋コンクリート造の地上6階建です。設備投資額は約11億円で、既存倉庫物件を賃借してリノベーションにより整備しました。カバーエリアは千代田区、中央区、港区、文京区、台東区、墨田区、江東区、荒川区、江戸川区などを想定します。
東京ALCはメディパルグループのALCとして14拠点目に当たり、今後はグループ各社の入居を進め、グループ初の複合型センターとしての拡張を計画しています。旧東京中央FLCの建屋は一旦閉鎖し、今後は営業機能を担う建屋としてリニューアルする方針で、供給網の最適化と事業基盤の強化が焦点になります。
