兵庫県加西市の平田運輸は、温室効果ガス(GHG)排出量をScope1・2に加え、Scope3の上流(カテゴリー8)まで算定して公開しました。算定で得た企業別GHG排出原単位は1.79tCO₂/百万円で、環境省データベースに掲載される道路貨物輸送業(除自家輸送)の標準値3.93tCO₂/百万円の約45%に当たります。対象年度は令和6年度(2024年4月~2025年3月)で、環境省ガイドラインに準拠するとしています。

Scope3は取引先などサプライチェーン由来の間接排出で、荷主側では把握が求められる一方、物流事業者のデータ整備が十分でないケースもあります。同社は自社でScope3まで算定・開示し、排出原単位など組織ベースの一次データを提供することで、荷主企業のScope3算定精度向上と脱炭素経営を支援する考えです。

排出原単位が低い背景として、令和7年度の気候変動アクション環境大臣表彰(先進導入・積極実践部門、緩和分野)を受賞した「エコジスティクスプロジェクト」の取り組みを挙げます。製品輸送と資源リサイクルを統合し、復路で金属スクラップや廃プラスチック、古紙などを回収して実車率の向上を狙う循環型物流モデルです。今後はScope3の算定範囲拡大(全15カテゴリ)や第三者検証の検討、継続的な開示を進め、サプライチェーン全体の脱炭素化に関与していく方針です。

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