いのち会議は2026年1月18日、ファッションの大量生産・大量消費の裏側にある労働環境や廃棄問題など「見えない現実」を学ぶ取り組み「服育(ふくいく)」を紹介しました。大阪・関西万博会場内で2025年10月11日に示した「いのち宣言」関連のアクションプラン(第45回)として、消費や投資など日々の選択で持続可能性を高める狙いです。

中心となるのはファッションプランナーの谷裕介氏で、バングラデシュの縫製工場での過酷な労働環境や、チリ・アタカマ砂漠に不要衣料が堆積する状況を見た経験から課題意識を深めたといいます。服を自己表現の道具にとどめず、供給網(サプライチェーン)で働く人や環境負荷、廃棄の行方まで含めて捉え直す視点を提示しました。

服育では、衣服を「単なる商品」ではなく「誰かが時間を費やして作ったもの」として学ぶ機会を提供します。全国での講演・講義に加え、廃棄衣料をボタンなどで再構築するワークショップや体験型展示を実施し、海外ではドミニカ共和国でのワークショップ事例も挙げました。参加者からは「買うときの視点が変わった」「責任を初めて考えた」といった声があったとしています。

今後は2050年を見据え、服育の継続に加えて「ファッション×アート」で伝え方を拡張する構想です。映像・写真・身体表現などを用い、生産から使用、廃棄までの循環を感覚的に理解できる場づくりを進め、責任ある生産と消費につながる行動変容を後押しするとしています。

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