エトロは2026/27年秋冬メンズコレクション「ANIMEN: REBOOTED(アニメン:リブーテッド)」を公開し、人間の根源にある「動物的本性」を起点にした新たな男性像を提示しました。背景には、ブランドの象徴性として受け継がれてきた人間観があり、1997年のフォトグラフィックキャンペーン以来の系譜を現代的に組み替えた位置付けです。会場は「ヴンダーカンマー(驚異の部屋)」を想起させる空間とし、音楽にはムーグ・シンセサイザーの先駆者として知られるウェンディ・カーロスの楽曲を採用しました。ルックはベルベットにプリントしたペイズリー、ローブやパジャマの軽やかなセット、フェザーを縁に配した端正なスーツなどで構成し、ペイズリーをトラウザーズ、スカーフ、ローブコートへ大きく展開しています。色はダークブラウン、フォレストグリーン、オーガニックなニュートラル、くすんだ赤を軸に、動物の顔は包み込むようなニットのピクセルジャカードで見せる一方、シルクシャツではペイズリーの雫の中に忍ばせる表現も用いました。衣服を「リヴァリー(制服)」のような記号としてではなく、自らの選択で変えうる表現として捉え直し、素材感と視覚効果の両面から“終わりのない旅”へ誘う構成です。今後は、この動物性とクラシシズムを往復する提案が、エトロの定番モチーフの再解釈としてどこまで市場で支持を広げるかが焦点になります。
