岡山大学(岡山市北区)は2026年2月8日、学術研究院環境生命自然科学学域(農)の宮竹貴久教授が、捕食者回避行動として知られる「死んだふり(擬死)」を世界で初めて包括的に整理した英文書籍を刊行したと明らかにしました。書籍はSpringer Nature Linkで2026年1月3日にオンライン掲載され、ISBNはHardcoverが978-981-95-5318-1、eBookが978-981-95-5319-8です。
「死んだふり」は動物界に広く見られる一方、長年にわたり研究知見の体系化が十分に進んでいませんでした。背景として、古くから注目は集めたものの本格研究は近年で、2004年まで実証例がなかったとされる点も挙げられます。
宮竹教授は1990年代後半から擬死研究に取り組み、2001年以降に成果を継続発表してきました。今回の書籍では25年以上の研究蓄積を基盤に、世界各地の関連研究を整理し、甲虫を用いた実験データなども統合して、行動学・生理学・分子生物学といった学際的観点から解析しています。科研費の課題番号は25K09771とされています。
今後は、動物行動・行動生態学の研究者に加え、工学・情報学・医学など異分野の研究者にとっても参照枠組みとなり得ます。内容にはヒトのPTSDやパーキンソン症候群、トラウマに伴うフリーズ現象との関わりへの示唆も含まれ、擬死研究の現状と今後の方向性を提示する位置づけです。
【商品情報】
書籍名:Death Feigning Mechanisms, Behavioral Ecology and Implications for Humans
掲載:Springer Nature Link(オンライン掲載日:2026年1月3日)
著者:Takahisa Miyatake
詳細URL:https://link.springer.com/book/9789819553181
詳しい研究内容(PDF):https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r7/press20260106-1.pdf
