熊本大学の研究チームは、北海道むかわ町穂別地区の函淵層(白亜紀後期カンパニアン期中期、約8,000万年前)から産出した介形虫化石を調べ、1新属を含む6新種を見つけました。日本の中生代の介形虫で新種として報告するのは初めてです。
調査したのは、熊本大学くまもと水循環・減災研究教育センターの田中源吾准教授と、むかわ町穂別博物館の西村智弘学芸員です。背景には、日本の中生代介形虫では新種報告がなく、西太平洋地域の白亜系でも浅海性介形虫群の記録が限られていたことがあります。介形虫は微小な甲殻類で、殻(外骨格)が化石として残りやすく、水深や水質など環境復元に用いられます。
研究では分類学的記載に加え、新属新種「ホベツシセレイス・オオタツメアイ」の眼の相対直径から古水深を150±20mと推定し、海底の垂直光の減衰係数を0.108±0.018と算出しました。さらに、15属以上を含む27地域データでクラスター分析を行い、カンパニアン期の生物地理区分も検討しています。
成果は英文学術誌『Geological Journal』に2025年12月5日付で掲載されました。今後は古地理・古気候データとあわせ、生物地理学的地域が形成された要因の検討を進める必要があるとしています。
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DOI: https://doi.org/10.1002/gj.70151
詳細URL: https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/sizen/20260220
PRTIMES
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日本ではじめて中生代の新種介形虫(かいけいちゅう)化石を発見
