岡山大学は2026年2月22日、遺伝子など多数の変数から「一緒に働くまとまり(モジュール)」を見つける新たな共発現ネットワーク解析手法「SGCRNA」を開発し、国際学術誌『Briefings in Bioinformatics』に掲載されたと明らかにしました。論文DOIは10.1093/bib/bbag021です。
研究は岡山大学 学術研究院医歯薬学域(医学系)組織機能修復学分野の寳田剛志教授ら(Tatsunori Osone氏、Tomoka Takao氏、Shigeo Otake氏、Takeshi Takarada氏)が実施しました。SGCRNAは、従来広く使われてきたWGCNAが置く「スケールフリー(少数の強い結びつきが全体を支配する)」という前提に依存しない設計とし、spectral clustering(グラフ上のまとまりを数理的に分ける手法)をガイドに解析を改良した点が特徴です。
背景には、約20年利用されてきたWGCNAについて、前提理論への疑問や数理的観点での改善余地が指摘されていたことがあります。研究チームは公共データで検証し、マルチオミクスなど多様な解析で、より細かく解釈しやすいモジュール抽出や見落とされうる重要因子の発見につながる有用性を示したとしています。
今後は、解析の高速化を含む大規模データへの適用拡大や実験による検証を進め、創薬標的やバイオマーカー探索、精密医療への展開が見込まれます。研究資金として科研費(23K14384、23K08677、23K21368)、AMED(JP24bm1123059)、FOREST(JPMJFR225H)の支援を受けています。
【関連リンク】
論文DOI: https://doi.org/10.1093/bib/bbag021
研究内容(PDF): https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r7/press20260219-7.pdf
大学リリースページ: https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1498.html
