順天堂大学の研究グループは、父親に相当する雄ラットを8週間にわたり運動不足(身体不活動)状態にすると、子の出生性比が雌に偏り、妊娠率や産仔数などの生殖成功率も低下し、その影響が次世代(F1世代)にも現れる可能性を示したと発表しました。

研究では、雄ラットの活動を制限して運動不足モデルを作製し、繁殖成績として出生性比、妊娠率、産仔数などを解析しました。あわせて、運動不足で低下した精子運動性(精子が動く能力)が、自発的な運動(回し車運動)で回復するかも評価しました。

背景として、運動不足は健康リスクとして広く知られる一方、親の生活様式が次世代へ与える影響の研究は栄養や肥満に偏り、父親の身体活動レベルと出生性比や妊娠・出産との関係は実験的検証が限られていました。今回の結果は、一般的な生活様式である運動不足が、生殖機能を通じて次世代に影響し得ることを示す材料になります。

論文はBiology Letters誌オンライン版に2026年2月25日付で掲載され、DOIは10.1098/rsbl.2025.0725です。研究グループは今後、精子のエピゲノム(遺伝子の働きを調整する仕組み)の変化など分子メカニズムを検証し、ヒトでも生活習慣と次世代影響の関連を慎重に調べる方針です。

PRTIMES

Share.