株式会社エナリスは2026年4月1日、太陽光発電など再生可能エネルギー設備に併設された蓄電池の運用を支援する「再エネ併設蓄電池 制御支援サービス」を全国(沖縄・離島を除く)で始めます。対象は高圧・特別高圧の太陽光併設蓄電池で、契約容量は原則1MW以上、契約期間は最長3年(最低1年)です。
背景には、FIT(固定価格買取)からFIP(市場連動の上乗せ制度)への移行で、蓄電池併設の増加が見込まれる点があります。FIP電源は早ければ2026年度から優先給電ルールの変更により、出力制御の順番がFITより後になる見通しとされ、これまで抑制対象だった時間帯の電力を送電や蓄電池充電に回しやすくなります。一方で、発電予測や市場価格を踏まえた充放電計画、入札などの業務が複雑化するため、運用の専門性が課題になります。
同サービスは、蓄電池制御や発電予測を担う制御システム(DERMS)のSaaS提供に加え、電力(kW/kWh/ΔkW)や環境価値の買取、発電量計画の通告業務、系統受電による充電、各種市場取引、運用サポートまでを一体で担う構成です。同社は2016年度からVPP実証に参画し、2019年にDERMSを開発、2022年度に特定卸供給事業者ライセンス(第1号)を取得するなどの実績を挙げています。今後は、FIP移行と市場取引の拡大を背景に、再エネ事業者の運用負荷を抑えつつ収益機会を広げる支援がどこまで普及するかが焦点になりそうです。
