三菱重工業は、カタールの発電造水プロジェクト「ファシリティE」向けに最新鋭M701JAC形ガスタービン4台を受注しました。カタール向けにJAC形を受注するのは初で、同プラントは2028年の運転開始を予定し、電力240万kWと淡水日量49万5,000トンの供給を計画しています。建設地は首都ドーハの南約25kmにあるラス・アブ・フォンタス地域です。受注先は本プロジェクトのために設立されたラス・アブ・フォンタス パワー カンパニーで、EPC(設計・調達・建設)はSamsung C&T(Engineering & Construction Group)が取りまとめ、三菱重工はガスタービンと関連機器を供給します。発電機には三菱ジェネレーター製を採用し、商業運転開始後の安定稼働を支えるため長期保守契約(LTSA)も締結しました。JAC形は高効率・高信頼性に加え、起動や負荷追従(需要変動に合わせ出力を調整する性能)に強みがあり、水素混焼能力も備えるとされます。同国が掲げる「National Vision 2030」に沿った低炭素化の流れの中で、電力網の安定化とエネルギー移行を支える設備として位置付けられます。今後は建設工程の進捗とともに、保守体制を含む運用面での具体像が焦点となります。
