株式会社多摩川ホールディングスは、2030年10月期に売上高111億円、経常利益13億円の達成を目指す中期経営計画を策定しました。これは2025年10月期見通しとの比較で、売上高約2倍、経常利益5.7~6.4倍の成長を見込む計画です。

計画の柱となるのは、電子・通信用機器事業と再生可能エネルギー事業の拡大です。電子・通信用機器では、官公庁向け製品の受注が増加し、既存案件が量産段階に入っています。防衛ニーズの高まりという世界的な潮流を背景に、同社は2025年9月に完成したベトナム新工場でモバイル向け製品を高品質かつ低コストで生産し、国内拠点を官公庁向け製品に集中させることで収益力の向上を図ります。

一方、再生可能エネルギー事業では、再エネ普及に不可欠とされる「系統用蓄電所事業」に参入し、収益基盤の強化を目指します。直近で発表した新株予約権による資金調達は、主にベトナム工場や本社第二工場などの設備投資に充当される予定であり、同社はこれら投資が中長期的な利益拡大につながると見込んでいます。

同社は2029年10月期に本社第二工場の稼働が必須と予測しており、これを前提に生産能力と収益性の両立を図る構えです。株主還元についても「これまで以上に積極的に行う」としており、業績の進捗と投資計画の実行状況が今後の焦点となります。

【企業情報】

株式会社多摩川ホールディングス

東京都港区芝二丁目28番8号 芝二丁目ビル11階

source: PR TIMES

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