東京都千代田区内幸町一丁目で、延床面積約36万1,000㎡、高さ約230mの大規模複合ビル「NTT日比谷タワー」の新築工事が2025年12月1日に始まりました。地上48階・地下6階規模で、竣工は2031年10月末、街区全体の完成は2037年度以降が予定されています。

計画地は日比谷公園に隣接する「内幸町一丁目街区」の中地区で、オフィス、産業支援施設、ホール、商業施設、宴会場、ホテルなどを一体整備します。11~42階の賃貸オフィスは総貸床約15万㎡(約4.6万坪)、基準階約1,600坪の無柱空間を持つ国内最大級のメガプレート型で、最大7分割が可能です。地下通路・直結により、内幸町、新橋、霞ケ関、日比谷、有楽町など複数駅からアクセスできます。

本計画の特徴は、NTTが推進する光・無線融合インフラ構想「IOWN(アイオン)」の実装です。大容量・低遅延・低消費電力の通信基盤をビル全体に組み込み、遠隔地との高臨場コミュニケーションや、産業支援施設での実証実験、全国のアリーナ・スタジアムと連携したライブビューイングなど、新たなビジネス・エンタメ体験の創出を狙います。

環境面では、電炉鋼や低炭素セメント、リサイクルアルミの採用により建設時CO2を抑制し、運用時はダブルスキン外装とAI・IoTによるエネルギー最適制御で省エネを図ります。オフィス部分では建築物省エネ性能表示制度(BELS)5つ星および「ZEB Ready」認証取得を予定しています。非常用発電は、ライフライン条件付きで最大168時間、全て寸断された場合でも72時間の100%エネルギー供給を想定し、国内最高水準の事業継続性をうたいます。

日比谷公園とつながる道路上空公園や、幅18m×長さ70m×高さ14.5mの屋内パサージュ「(仮称)Cross Gate」、高さ約31mレベルに広がる大規模緑地広場など、多数のパブリックスペースも計画されており、歩いて回遊しやすい街づくりが焦点です。今後、周辺のTOKYO CROSS PARK構想と連動することで、都心部のオフィス・再開発マーケットや、都市型スマートシティのモデルケースとしての波及効果が注目されます。

source: PR TIMES

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