自動車部品リサイクルなどを手がける次の灯株式会社(岡山県総社市)は、地方発の循環型産業モデルが評価され「岡山アワード2025」に選出されました。自社工場と独自技術、データ、海外ネットワークを組み合わせ、廃棄物削減と収益向上を同時に実現する仕組みが、GX(グリーントランスフォーメーション)やサーキュラーエコノミーの観点から注目されています。

同社は2018年設立、資本金500万円。自動車リビルト(再生部品の生産)や資源循環、GX支援、国際循環といった、従来は別々とされてきた分野を「一本の循環線」として設計し直すことで、「壊れたら捨てる」「古くなれば買い替える」という直線型モデルからの転換を進めています。背景には、部品・原材料価格の高騰、廃棄物とCO₂排出の増加、人手不足、海外依存リスクの上昇など、地方産業の現場を直撃する課題があります。

次の灯は、廃棄を減らすほど利益が生まれ、中小企業や整備工場が追加負担なく循環に参加できるモデル構築を目指しており、「環境に配慮すると利益が減る」という従来の常識を崩そうとしています。今回の選出は、一企業の受賞にとどまらず、地域産業の課題が全国共通の社会課題として認識され、地方からの循環型産業モデルが評価軸となりつつある兆候といえます。今後は、岡山を起点にした国際循環や、中小企業のGX参加モデルの全国展開がどこまで広がるかが焦点となります。

【企業情報】

次の灯株式会社

岡山県総社市真壁1448‑1

source: PR TIMES

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