自動車運送業の特定技能制度のもとで日本初となる外国人バス運転者が、2025年12月8日(月)にデビューしました。ニッコー観光バス株式会社(東京都品川区)千住営業所所属のインドネシア出身ドライバー・イユスさんが、羽田空港ターミナルでANA客室乗務員の送迎バスを単独運行し、安全運行を完遂しました。2024年施行の特定技能制度によるバス運転者としての初の実務乗務であり、深刻化するバス業界の乗務員不足解消に向けた具体的な一例となります。

イユスさんは、2024年12月開始の「自動車運送業分野 特定技能1号評価試験(バス)」で、同年12月試験の唯一の合格者となり、2025年1月10日付で全国第1号として認定されました。その後、日本バス協会が定める新任運転者研修で、座学10時間以上と実車研修20時間以上を受講し、2025年9月12日に修了証書の交付第1号を取得。さらに日本語能力試験N3合格(2025年8月)など、日本語と専門知識の両面で条件を満たし、11月4日に在留資格を特定技能1号へ変更しました。

ニッコー観光バスは、車庫から羽田空港までの走行訓練や空港内迂回ルート確認、無線操作など、社内での追加教育を継続し、約1年半かけて一人乗務に送り出しました。背景には、両備グループが2023年から進める「宇宙一本気(マジ)な乗務社員採用プロジェクト」による乗務社員確保の取り組みがあり、特定技能人材を戦力として位置づけています。今後は小型バスで経験を積ませたうえで、大型観光バスへのステップアップや、インドネシア人後輩の育成などへの展開が見込まれます。

【会社情報】

ニッコー観光バス株式会社 本社:東京都品川区八潮3-2-32

設立:1998年4月15日 資本金:9,500万円 従業員数:約90名

source: PR TIMES

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