小説情報サイト「小説ヨミタイ」を運営する株式会社vivianeが、小説を日常的に読む男女500人に「人生で一番泣けた小説」を尋ねたところ、1位は住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』で約24%を獲得し、2位の『永遠の0』(百田尚樹さん、約10%)を大きく上回る結果になりました。3位は『アルジャーノンに花束を』(ダニエル・キイスさん、約8%)、4位は『手紙』(東野圭吾さん、約7%)、5位は『恋空』(美嘉さん、約7%)でした。
上位作品はいずれも「生と死」「別れ」「赦し」「人とのつながり」をテーマにしたヒューマンドラマで、10代から40代まで幅広い世代から票を集めました。ランキング上位10作品のうち8作が日本人作家によるもので、学生・家族・恋人といった身近な人間関係をリアルに描き、「死や別れを通じた成長や再生」を描く作品が目立ったとしています。非現実的なファンタジーよりも、日常に近い設定の物語が涙を誘う傾向が見られました。
一方で、全体の約1割は「小説では泣かない」と回答しました。理由として「映像作品の方が感情移入しやすい」「悲しい話より前向きな作品が好き」「感動より物語の構成を重視したい」などの声があり、感情よりも知的な没入感を求める読者層の存在も浮かび上がりました。調査は2025年11月にインターネット調査(クラウドソーシング利用)で行われ、設問は泣ける小説に関する全2問でした。今後も同様の調査結果は、作品選びの指標としてだけでなく、出版社や作家が「どのような物語が読者の心を動かすか」を考える材料になりそうです。
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