探検家で作家の角幡唯介さんによる新潮新書『43歳頂点論』が、11月17日の発売から約3週間で2刷が決まりました。新書判240ページ、定価は税込1,034円で、人生の「ピーク」がいつ訪れるのかを、自身の探検経験と冒険家たちの軌跡から数値や年齢を軸に論じています。
本書は「四十三歳が人生の全盛期」という著者の持論を起点に、体力が下り坂に入りつつも経験値が頂点に達する年代をどう生きるかを考察します。角幡さんは40代後半でグリーンランドからカナダ・エルズミア島までの長期犬橇(いぬぞり)旅行を実行した実体験をもとに、体力と経験が掛け算となる「ピーク」の姿を描きます。構成は「膨張期」「頂点」「減退期」の3段階で、年齢ごとの心身の変化をわかりやすく整理しています。
一方で、植村直己さんや長谷川恒男さんなど、名だたる冒険家が同じ「43歳」で亡くなっている事実にも着目。著者は、体力の低下と経験による自信とのギャップを「魔の領域」と名づけ、ピークゆえのリスクや油断についても警鐘を鳴らします。43歳を過ぎた著者自身は「50代が楽しみ」と語り、ピークを越えたからこそ見える生き方も提示しており、中高年読者の共感を集めそうです。
大阪と奈良では12月11日と13日に刊行記念トークイベントも予定されており、オンライン配信も行われます。今後の売れ行き次第では、さらなる増刷や続編的な考察への発展が見込まれます。
【イベント情報】
大阪・梅田 Lateral(ラテラル)
冒険研究所書店(奈良県生駒市小明町)
【書籍情報】
43歳頂点論/角幡唯介/新書判240ページ/税込1,034円/2025年11月17日発売
source: PR TIMES
